|
2004年1月7日、ブッシュ大統領は米国移民法の大幅な変更に関する案を発表しました。詳細については不明な点が多いのですが、現在の状況と照らし合わせて、Q&A形式でこの内容をご紹介いたします。尚、更に詳しい内容が明らかになった場合には、再度皆様にお知らせいたします。
質問:私の滞在資格はしばらく前に切れています。今回の案によって、何か特別にできることはありますか?
お答え:いいえ。今回の案は議会の承認を求める案です。議会がこの法案を承認し、大統領が署名をするまでは現行の法律にはなんら変更はございません。よって、まだ不法滞在であることに変わりはないということです。
質問:それでは、いつ法律ができるのですか?
まだ、議会の承認が得られるかどうかも不明ですし、承認を得られるにしても、それがいつになるかは不明です。少なくとも数ヶ月はかかるでしょう。その後、USCIS(移民局)が新法の下、それにあった規則を作るのを待たなければなりません。USCISの規則ができるにも、また、数ヶ月待つことが必要です。よって、仮に今回の案が法律になるとしても、実質的に変化が現れるのは、どんなに早くとも夏以降になるはずです。
質問:この法案における、最大の問題点は何ですか?
最大の問題として考えられるのは、新たにできるビザ、および、H1bやグリーンカードのような、現在あるビザの申請に大変時間がかかるであろうということです。今回、新しく法律を作るのに伴い、労働省、USCIS、及び国務省に対して資金供給がない限り、ビザに関する全てのプロセスにおいて遅れが見込まれます。実際に、2001年に同様の変更があった後にも、大幅な遅れが見られ、今でも当時提出された永住権の申請を審査している地域もあります。
質問:それでは、今、何をしたらよいのでしょう?
現在は特に何もすることはありません.しかし、
(1)
現在不法労働をしている場合:新しい法律が出来た場合に、上手くいけば、雇用者にスポンサーになってもらうことが出来ます。とりあえずスポンサーになってくれそうな会社を捜し、全てが明らかになるまでしばらくお待ちください。永住権の申請も早めにスタートし、今回紹介されたビザが取れた後に、永住権を取得できるようにしてください。
(2)
現在不法滞在をしているが、前回のAmnesty
Progarm にて以前にGC申請を始めている場合:以前に申請したGCケースはそのまま続けてください。その上で、スポンサーに今後できるビザの申請をしてくれるよう話し始めてください。
(3)
不法労働者を雇用していた会社:今まで不法労働者を雇用していた場合には、その方々に対してこの新しいビザを取得するよう準備してください。ブッシュ大統領は、今後新しい法律が出来た場合には、不法労働者を雇用することに対し、今まで以上に罰則を強化する旨発表しています。新しい法律が出来ましたら、至急、不法労働者に対してもビザを取得する準備を開始してください。
(4)
H1bビザをスポンサーしている会社:新しい法律が出来て、審査に大幅な遅れが出る前に、新規H1bビザ及び延長申請など出すようにしてください。
(5)
GC申請を考えているビザ保持者:新しい法律が施行される前に至急申請を出してください。さもないと、申請に大幅な時間がかかるようになります。
質問:新しい法律が施行されたら、短期間で何か申請を出さなければならないのですか?
現在では不明です。
また、新しいビザ申請の締め切りがあるようにも見受けられません。今回の新しい法律は、以前不法滞在者にGC取得を許可する前回の法律とは異なります。前回は締め切りに間に合うよう、大至急GCの申請をしなければいけないという事態になっていました。
今回の場合はむしろ、GC取得を許可すると言うより渡航や就労を合法的なものにする法律といったところでしょう。いずれにしても前回同様審査は大幅に遅れると思われます。
質問:このブッシュ大統領が発表した案により、どのようなビザを取得できるようになるのですか?
この法律により、新しいカテゴリーのビザが出来るようですが、まだ呼称は不明です。
質問:新しいビザはどれくらい有効ですか?
最初3年間、次にもう一度延長ができます。延長が最終的に何年分まで許可されるかは不明です。
質問:どのようにしてこの新しいビザの申請をするのですか?
今だ不明です。
質問:このビザが取れたら、海外に出られますか?
可能なようです。
質問:随分長く不法滞在をしているため、一度国外に出たら10年間戻ってこられないと弁護士から言われました。この新しいビザを取れば、一度日本に戻って、再度米国に入ることが出来ますか?
これに関してはまだ分かりませんが、3年あるいは10年間米国に戻ってこられない、という規則が当てはまらなくなる可能性もあります。この点は、今まで不法滞在をしていた方々にとって、一番気になるところでしょう。
質問:このビザをスポンサーしてくれる雇用者を探す必要がありますか?
そのとおりです。必ずスポンサーが必要です。スポンサーなしではビザの申請が出来ません。
質問:スポンサーがしなくてはならない事は何ですか?
スポンサーは、その仕事を遂行できる米国人がいないことを示さなければなりません。
質問:どのようにして、米国人の労働者がいないことを示すのですか?
まだ不明です。
質問:仮に、このビザを取れたとして、仕事をやめたり、解雇されたらどうなるのですか?
新しい雇用者を見つけて、再度ビザを取得するまでは不法滞在ということになります。
質問:この新しい法律によって、自分の配偶者や子供も一緒に米国にいられるようになりますか?
そのようになりそうです。配偶者も、子供もビザを取れます。
質問:私の妻も働けますか?
配偶者が自分でスポンサーを見つけずに就労できるかどうかは不明です。
質問:現在、ビザを持っていますが、何か特別にやらなければならないですか?
いいえ。新しい法律による変更は特に何もないと思います。
質問:新しく自分でビジネスをはじめたいと思いますが、この新しい法律によって何か影響がありますか?
いいえ。新しい法律による変更は特に何もないと思います。
質問:通常、米国に出張で来るときにはビザなしで入国するのですが、何か、新しい法律の所為で変更はありますか?
いいえ。新しい法律による変更は特に何もないと思います。
質問:将来的に、米国で学生をしながら、パートタイムで働きたいと思っています。この法律で何か影響はありますか?
いいえ。新しい法律によって、学生ビザに影響はありません。
しかし、米国人労働者が不足しているような仕事を見つけ、新しい雇用者がビザのスポンサーになってくれると言う場合、この新しいビザを取得できるかもしれません。但し、勉強をしながら就労も出来るかどうかは不明です。
質問:最近、ビザ申請が却下されました。この法律によって、このまま米国滞在を続けられますか?
今のところ、不明です。仮に、雇用者が、その仕事を出来る米国人労働者がいないということを示せれば、この新しいビザを取れる可能性はあります。しかし、今回の却下から新しいビザを申請するまでの間はずっと不法滞在をすることになるでしょう。
質問:現在、米国外にいますが米国に来て働きたいと思います。この新しいビザを取ることは出来ますか?
雇用者がビザのスポンサーとなってくれれば、可能性があります。但し、まだ、どのようになるかは不明です。
質問:子供達の世話をしてくれるベビーシッターを雇いたいのですが、この法律は使えますか?
まだ不明です。
質問:この新しいビザを得たら、GC申請も出来ますか?
はい。この新しいビザ自体、有効期間がどれくらいになるのかも分かりません。よって、この新しいビザが切れてもそのまま米国に滞在が出来るよう、GC申請をスタートしておく方が安全でしょう。
質問:この新しいビザが切れる前にGCが取れなければどうなるのですか?
まだ分かりません。一度米国外に出て、GCの取得を待たなければならないかもしれません。
質問:現在GCを持っていますが、両親を米国に呼び寄せたいと思います。この法律で何か影響が出てきますか?
今回の法律では、家族を通した申請には全く影響がありません。
質問:H1bビザのスポンサーをしている会社ですが、この法律により、何か変化はありますか?
特に、何も変化はないと思います。
しかし、今回の新しい法律により、この新種のビザを申請する人が増えれば、移民局ばかりでなく、大使館や領事館での審査にも時間がかかり、今まで働いていた人たちのビザ延長申請などに影響を及ぼす可能性もあります。
前述の通り、米国政府が十分な資金供給をしない限り、このような遅れが出るのは不可避と思われます。
質問:現在就労ビザを持っていて、今後GC申請を考えています。この法律によってなにか影響は出てきそうですか
特に、直接的な影響はないと思います。
しかし、この新種の就労許可を取得し、それと同時あるいは直後にGCの申請をする人が沢山出てくると思いますので、GC申請にも時間がかかるでしょう。上と同様、政府による充分な資金供給がない限り、審査の長期化は避けられないと思います。
|